産後うつ

産後うつで消えてしまいたいあなたにやって欲しい3つのこと【4年間治療した経験者からあなたへ】

悩む女性
私、産後うつかもしれない・・・・

そう思ったことがある人は少なくないはず。

産後うつで4年間治療していたわたしから、今辛くて辛くて身の置きどころがないあなたに。

目次

 

これだけ聞いてくれる?

 

これを読んでいるあなたは、今、心の中が嵐のようだと思う。

消えてしまいたいよね。死んで楽になりたいよね。

すごくわかる。わたしも、初めての出産後3ヶ月で産後うつになって、それから4年間治療をしたの。

あなたの思いを何か行動に移す前に、1つだけ聞いてほしい

あなたは今すごく過酷な状況に置かれてる。だって妊娠がわかってからめっちゃ大変だったでしょ?

つわりも辛いし、仕事の休みとかのことで肩身も狭いし、赤ちゃんのこともずっと心配だったし。出産という大仕事から気が休まる暇もなく新生児育児に突入してさ。夫も両親も正直ズレてるよね。全然頼りになんないじゃん。できる範囲でやるって感じ?説明したりで余計な手間とか気苦労ばっかり増える。

もう1年以上こうやって頑張ってきてさ、疲れ切るの当然だよ。安心して、あなたは母失格じゃない。

疲れすぎてるだけだから、1回休もう。やり方を教えるね。

 

わたしは4年経った今、子どもたちと仲良くやってるよ。出産前よりずっとしなやかで強くなったよ。

この辛さは今だけ。これだけ信じて。

この順番にやってみて

まず寝る

夜間も授乳で寝れてないでしょ?寝ても浅い眠りでしょ?

睡眠不足で考えつくアイディアはろくなもんじゃないから、今考えてることは1回リセットしよう。

ぐるぐる自分を責め続ける思考、あれもやらなきゃこれもやらなきゃって注意散漫な状態、こういうのが体力精神力を蝕むの。

元気なら意思の力でそこから抜け出せる人もいるけど、今のあなたには無理だから、寝てリセットしたほうが良い。

 

赤ちゃんが泣いたら?

大丈夫。1-2時間泣いても赤ちゃんは死なないし、あなたは多分泣き声で起きる。

 

 

寝れない・・・

だよね、わたしもそうだった。

今日は睡眠薬に頼ったほうがいい。ドラッグストアでは売ってないから、病院でもらってこよう

赤ちゃんを見てくれる人がいなければ、抱っこして連れて行って。

心療内科が見つからなければ、内科で大丈夫。

 

 

病院に行ったら、うつ病の薬も勧められるかもしれない。嫌なら今日は眠剤だけでもいい。

先生の指示次第で、授乳がだめなら赤ちゃん用のミルクも買って帰ってね。粉ミルクじゃなくて液体ミルクも見てみて。

ミルクでも母乳でも、赤ちゃんは普通に育つよ。

とにかく30分でもちゃんと寝て、リセットしよう。

 

 

寝たって状況は変わらないでしょ?

状況は変わらない。あなたを蝕む感情の嵐が少し収まるだけ。

でもこれがすごく大事なの。世界が変わるよ。

わたしもこの思い込みで、ずいぶん遠回りしたと思う。

 

人と関わる

寝れた?よかった。

そしたら、少し何か食べてみて。落ち着いたら、また感情が荒れてくる前に、次は人に頼ることを考えてみよう。

 

夫?親?って思った?

もし一瞬でも躊躇したなら、その選択はなし

大事なことだからもう1回言うよ。「忙しいのに悪いな」「なんて説明しよう」って一瞬でも思ったなら、家族って案はなし。

それじゃあなたが休まらない。子育て専門家の他人の方がよっぽどいい。

 

とりあえず「子育て支援センター」に行ってみよう。無料だし。

産後ヘルパー」の派遣や「産後ケア施設」を利用できる時期なら問い合わせるのもいいと思う。

とりあえず子連れで近所のスーパーとか公園をうろうろするだけでも、おばあちゃんたちに話しかけられるよ!笑

 

まず1週間くらいは、何らかの形で人とつながってみて。

気が進まないでしょ?疲れるのにめんどくさいでしょ?わかるよ。

その間、家のことは全部ほっらかしていい。

液体ミルクを使えば、乳首以外の洗い物はなくなるからそれもおすすめ。

あなたがすることは、毎日寝て食べること、赤ちゃんの世話、それから家族以外の大人と少し話すことだけ。

外出先で少しでも赤ちゃんを誰かが見ていてくれるようだったら、ベストだね。

1週間も続けると、波はありつつも少し落ち着いてくるよ。

 

ひとつだけ、この時期にお願いしたいんだけど、

今は夫に働きかけちゃだめ。

「夫と話し合いしよう」とか「家事育児を分担しよう」とか、そういうのはまだ早い。

わたしは怒りと絶望の波が強いタイプだったから、ものすごく夫を攻撃しちゃって、今でも後悔しているんだ。

「離婚する」「一生恨んでやる」

こういうの、まだ言っちゃだめ。(わたしは言った) 夫も人間だから、サンドバッグにしたら心が折れちゃう。

夫は敵じゃない。あなたが愛して結婚した仲間だったよね。

ちゃんと頭が働くようになってから、ゆっくり話し合えばいいんだよ。

 

余裕が出てきたら自分の期待を考え直す

余裕が出てきたら、マイナス感情の対処に取り組むのもありだと思う。

わたしのことを振り返ると、こういう傾向があったんだ。

マイナス感情の出どころ

  • 自分の期待と違う時にイライラしやすい
  • 自分の期待とは実は、自分の勝手な妄想とか、世間の常識の刷り込みとか、だったりする

この期待っていうのが曲者でさ、結局自分が本当に望んでいることじゃなかったりするんだよ。

ミルクでもいいってわかっているけど、やっぱり完母がベストな気がする
メディアとか知り合いとかで、イクメン夫の話を聞いて、自分の夫はそういうタイプじゃないってわかりつつも薄っすら期待してた
仕事にもすぐ復帰して、子どもに手作り離乳食食べさせて、身だしなみにも気を使って、みたいなスーパー母になるのは難しいけど、すごくがんばればできるかと思ってた

 

こういうやつ。

本当にあなたにとって、完母がベストなの?イクメン夫がベストなの?スーパー母になりたいの?

WHOが完母を推奨してるって言ったって、WHOが見据えているのは全世界の母だよ?赤ちゃんミルクが手に入らなかったり、品質が低い国だっていっぱいあるじゃん。世界には、水くみ薪集めみたいな家事肉体労働が必須で忙しくて、赤ちゃんとの愛着形成に時間を取れないお母さんだっているわけじゃん。日本に住んでいるあなたに本当に当てはまる?

イクメン夫はたしかに羨ましいけど、その人の育児以外の側面なんて見えないわけじゃん。あと、その人が自然に(笑)イクメンだったとも限らないじゃん。産後うつがきっかけでイクメンに進化したのかもよ?

パーフェクトな母でいるって、誰が望んだこと? あなたはただ、幸せになりたかったんじゃない? しかもスーパー母って、そもそも実現可能持続可能なの? たしかにできてる人はいるよ? でもすごく少ない。例えて言うなら宝くじみたいなこと。 宝くじに外れてがっかりして鬱になる人いる?笑

はっきり言っておくけど、そういう期待は他の誰かからのの刷り込みです。しかもあなたは、それに気がついていない

 

だから、回復してきたあなたがこれから取り組むのは、自分の頭で考えること。

  • 自分の持ってる資源はいかほどか・・・体力、お金、精神的なキャパ
  • 自分なりにどういう育児をしていきたいか、どんなキャリアを目指したいか、どんな家族になりたいか考える
  • 自分の資源や子どもや夫の性質をよく見て、期待値を考え直す

 

すぐに結論を出さなくてもいいんだ。実際わたしもまだ考え続けてる。大事なのは、そういう習慣をつけるっていうこと。

特に「期待値を考え直す」のはイライラのコントロールに役立つよ。

例えばだけど、2歳児に壮絶にイヤイヤ・ギャン泣きされたって、その子はそういう時期なわけじゃない? 当然起きるべきことが起きたわけだから、どうやってその場を切り抜けるか困りこそすれ、感情的には無風。そんな対応もできる。

イヤイヤせずに何かしてくれたら、それはただ本人の機嫌がいいか、あなたの誘導が上手だっただけ。

感情的になると、いい打開策なんて思いつかないから、これは本当に大事なこと。

 

こういうことを考える余裕が出てきたら、夫と家事育児分担とかの話し合いを始めても良いね。

 

子どもが可愛いと思えないときは

めっちゃわかる。生んだら母性本能で、可愛くて可愛くてしょうがないのかと思ったら、そうとも限らない。

ま、夫とかに対してガルガルしているってことは、ある種の母性本能はあるっぽいけど・・・赤ちゃんを見て「きゃ〜かわいい〜!」とはならなかったな。

そんな人に。

あのね、子どもの人格がはっきりしてくると、ずいぶん違うよ。笑って、甘えて、抱っこをせがんでくるようになると、ずいぶん違うよ。

だんだん可愛くなってくるから、愛情の種があなたの中で芽吹くのを、ゆっくり待って

 

最後に

今苦しくて苦しくて、消えてしまいたいあなたへ。

まずはこれだけやってみてね。

ポイント

  • まず寝る (睡眠薬を使っても良い)
  • 人と関わる
  • 自分の期待を考え直す

 

わたしの経験を元にして書いているので、タイプによっては必ずしも当てはまらないかもしれないけど、やって損になることではないと思うよ。

 

大丈夫。

その子が大きくなって「おかあさん」って呼んでくれる頃には、あなたの産後うつはきっと治っているよ

  • この記事を書いた人

ぶどうぱん

1989年生まれ。2歳、4歳の女の子を育てる、ぶどうぱんです。 大学院生、勤務医、母業の3足のわらじで駆け回っています。 毎日毎日やることが盛りだくさんな生活で、計画通りに行くことなんて全然ない・・・そんな日々をごきげんに歩いていく過程を発信します。 育児、教育、お金、家事効率化、それから自分のための活動。 正解なんてないけれど、あなたのインスピレーションにつながれば、嬉しいです!

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